2日目。いつもより早い時間に目が覚める。てゆーかはるかに早い時間に寝たのだからそれはそうか。
鷲尾さんの話では朝ごはんは別の場所だったのでゆっくり仕度をしていると、扉をノックする声。「おはようございます」
下着姿だったので、あわててちょっと待ってください!と服を着てドアを開けると宿屋の女将さんであった。
「すぐお食事の仕度をしますね」なんと、朝も部屋食でありますか。
「ん・・・ひょっとして寝てた?」
「いえその、下着だけだったので・・・」
「そんなん、気にしなくてもえーのに」
なかなか若くて美人なおかみさんなのだが、いかんせんフレンドリー。昨日の鷲尾さんもそうだがフレンドリーといっても愛想がいい訳ではなく(むしろ愛想はよくない(w))、会話に距離を感じないという感じです。
ぶっきらぼうな、というわけでもなく、いわゆる気さくなのだ。能登の人はみんなこうなのか?
「目覚まし忘れちゃって起きたら8時前だったんで、あわてて飛び出してきたん。すっぴんやろ〜。ご飯8時ゆうてたっけ?30分から?・・・ゆうべパックしたまま寝ちゃってて。綺麗になるためにやってるのに台無しよねえ(笑)・・・お客さんは広島出身なん?妹が広島の人と結婚しとってね。・・・なぁなあ聞いて?うちの親って一度も向こうのうちに行ってないんよ。おかしいよね?わたしだったらすぐにいっちゃうよ・・・」
・・・おかみさんというよりは、どじっこだよーw
朝から山盛りのご飯を頂き、お見送りを受けて和倉温泉を後にする。今日は能登半島を一周する予定。どじっこおかみの話しでは一周するのに4時間ぐらいといってたのでこれを一日かけてゆっくりまわるのだ。
能登島大橋を渡りまず能登島に。能登島はネッシーの口の部分に当たる場所にある島だ。本日はとことん海岸線に近い道路を通るのがルールである。
アップダウンのある綺麗な能登大橋を渡ると"本日○○台目のお車"といった電光板が目に入る。毎日の通過車をカウントしているのであろう。9時過ぎだったが既に600台目ぐらいだった、意外と交通量あるのかも。
そうそう、今日は日頃のオコナイが炸裂したのか晴天快晴である。昨日の鉛色の空と海はどこえやら、すがすがしいドライブ日和♪能登島の沿岸に車を停めて海と島を眺める。
対岸に七尾市街が見えるのだけど七尾大田火力発電所の200メートルのやつかなあ、すごく大きな搭がみえる、ナディアに出てきたバベルの搭みたい。
流石に島の海岸線沿いの道は秘境感覚満点の細く寂れた道で、草木に埋もれつつある道を走破する度に人類滅亡した地球を一人さまよう妄想に浸る(笑)。エノ目の勝尾崎や田尻祖母浦半浦線沿いに停車散策を繰り返しながらツインブリッジのとを渡り再び本州へ。そのまま、のと鉄道七尾線と併走するように国249を北上する。
この、のと鉄道七尾線、持ってる道路マップでは殆んど半島端の蛸島駅まで先が伸びているのだが、単線軌道とずっと併走しているのに一度も電車を見かけない。どうやら現在は廃線(穴水までの路線のみとなっている)になっているもよう。こんなところで電車もなくなると不便になるなあ、と正直思った。
このシーズンはどうかわからないけど、夏や休暇になると観光客でにぎわうのだろうか。細く寂しい道を走る度にそんな思いが去来する。