なんの為に絵をかいているんだろう。。。
落書きを続けているとそんな踊り場が時折やってくる。漫画を描けるようになったらいいなーとか小説の挿絵を描きたい!とかそういう目標があって絵の練習をしていたはずなのだけれど気がつくとどんな絵を描こうかなーという袋小路に陥っている。これでは本末転倒だ。
漫画にしても小説にしても形にしたい自分の世界というのがあって、ぶっちゃけ"こんなの見たい!"とか"こんなの読みたい!"という強い欲求と、そういうのが見つからない環境に対して半ば必然的に絵を描いているのだと思う。アイルランドの古城のそばにある古い墓地でドラゴンを召還する古の魔法少女とか、そういう夢。コミケとかに夢見ていたものも(半分は)そういう夢だったと思う。
とはいえ、漫画や小説の絶対数が少なかった子供の頃に対して今はなんとすばらしいことか。ここがもうちょっとこうだったらいいのに・・・という夢をかなえるべく実にさまざまな創作のバリエーションが広がり作品が溢れる世界になった。"似たような話ばっかりだけど、少しづつ違っている!"というちょー贅沢な世界だ。
かつて友人と"創作のオリジナリティ"について議論を交わしたことがあって、"オリジナリティが創作の真髄で価値あるもの"と主張する彼に対し、わたしは"創作は繰り返されるものでありそのバリエーションがオリジナリティの正体であって価値あるものは面白さ"という持論を展開した。議論は天才vs凡人というところに発展したが今思えば物事の価値など主観的なものであり何かが何かに勝っているということは相対的でしかないと思う。ただ、今の溢れるサブカルチャーメディアに対しては極限まで多様化に迫ってくれればありがたい、と思うのだ。
・・・というわけで最近読んでいる本をランダムにあげてみました。
『オウガにズームUP!』
タイトルを思いつくまでの作者の思考が容易に想像できるような内容で自然と笑みがこぼれます。『暗闇にヤギを探して』の穂史賀雅也さんの新作で、主人公の高校生が、小学生のように未発達なクラスメイトの女の子と一緒に暮らすお話。独特の半音下がったような一定のテンポで進む文体も面白く、続きが読みたくなる。
『RIGHT×LIGHT』
4巻まで刊行のシリーズもので、魔法を使う少女と高校生の主人公が出会い身の回りで起こる陰謀と敵対する組織に対して協力しながら戦うというお話。なんともいえないストーリー展開なのだが読み易いのといいペースで続刊がでてくるのが良くて、(意図してやっている訳ではないのだろうが)ラブコメ展開になりそうでなりきらないそのぎりぎりのモドカシイ進め方が少し癖になってたりする。
『渚フォルテッシモ』
4巻まで刊行のシリーズもので、怪力を使う人魚ハーフの少女と高校生の主人公が出会い身の回りで起こる事件と敵対する人物に対して協力しながら戦うというお話。なんともいえないストーリー展開なのだが読み易いのといいペースで続刊がでてくるのがいい・・・と書いてしまうとミもフタもないけれどこちらはもうすこしラブコメ展開だ。(ステレオタイプに)個性的で魅力的なキャラクターが話を牽引するという要素がラノベ的といえばいいのか。
『ぼくがなめたいのは君っ!』
2巻まで刊行のシリーズもの・・・というかぜひシリーズ化してほしい作品。タイトル的にもアレだが内容的にもすこし(ドン?)引いてしまうくらいのお話。どこかでだれかが"おかゆまさきのフォロァー"と評していましたがラノベの極北というか読む人を選んでしまうのではないかと心配です(ある程度売れてくれないと続きが読めない・・・)
。花の力を使う少女とそれをなめる高校生の主人公が出会い身の回りで起こる事件と敵対する人物に対して協力しながら戦うというお話。
『シュレディンガーのチョコパフェ』
足蹴しく通っている近所の本屋さんではラノベの並んでいる棚とハヤカワ文庫の並んでいるコーナーがとても離れている、具体的には30mぐらい。はっきりいって萌え絵が表紙で「ぼくがなめたいのは君っ!」というタイトルの本をレジに出すのはとても恥ずかしいのだが、かといってそんなに離してしまわなくても・・・と思うのはわたしだけですかそうですか。早川文庫や創元や新書なんかも大好きなので、久しぶりにJAも手にとってみる。この小説は山本弘さんの筆によるSF短編集で表題のタイトルなどはライトノベル的なお話になっている。巻末にライターの前島さんがSFとオタク、ハードSFやライトノベルと著者(と自身)について熱く語られていた。現在はオタクの楽園だと書かれていたことに対して、こういう趣味や趣向は世の中にそんなにも認知されているのかなーとすこし驚いた。
ライトノベルとSFとの境目ってなんだろう。子供のころはこういったSF短編集(ショートショート)が好きで筒井康隆とか小松左京とか読んでいたけれどこの本もそういう(S)少し(F)不思議な短編集。不思議な発明、不思議な自然現象、不思議な事件などを核にしてそれに対峙する研究者や一般人、時には世界全体をえがくのが定番だ。それゆえ登場人物は事象を語られるために作られているといった感はぬぐえない。に対してライトノベルにはおおむね事象を語るには不適切な(かわりに親近感のある、あるいは個性的な)登場人物が物語を牽引している。『グリーンゲイブルズのアン』のような感じだ。
もちろんその境目は明確ではないと思うが、子供のころ読んだ小説などで「あーこの続きどうなるのかなー」とか「この人とこの人はこの後どうなるのかなー」という、一種本の中で出会った人たちと関わっていたいという欲求に駆られたことはないだろうか。ライトノベルはそういう欲求に答えてくれていると思う。
とはいえ本や漫画にかかわらず音楽や趣味に関してもジャンルにこだわらないのがわたしの密やかなポリシー。面白そうな本はジャンルに関わらずこれからも沢山読んでゆきたい。
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幽霊狩人カーナッキ入手記念絵。ドラゴンが出てくるようなお話ではないけれど・・・竜のかわりにUFOを浮かべても面白いか。