ATE』。いきなり二話から見始めて状況が分からない、という感覚を楽しんでみる(てゆーか普通に1話録画できてなかった)。異世界転生なのかVRMMOなのか分からないまま見始めたのだけれど、琴線に触れるものがあったので、自分にとっての本作の面白さを考察&妄想してみる。(以下あくまで私的で一方的な妄想です(笑))フルダイブ技術確立に向けた研究が急速に進み、意志や思考を仮想世界にて動作させる大規模な臨床実験が実施されていたが、システムの事故発生により被験者が仮想世界に閉じ込められる事案が発生。
実験に用いている仮想世界は超AIが作り出したもので実世界と多少物理法則の異なる自然発生をシミュレーションした世界で、動植物はもとより人類によく似た生命も誕生し、中世のような世界になっている。被験者たちはこの世界では神のような超ヒト種族として認識され、要望(被験者の趣味趣向)に応じて超AIが作り出した疑似生命体を(神の使徒みたいな)支援役として活動していた。
リアル世界との交信は可能だが、戻ることができない。スタッフと連携しつつ事故の原因と修復を進めていたが、仮想世界中の事件で被験者が命を落としてしまうのと連動してリアルにも命を落としてしまうことが判明し、一気に事態は緊迫する。
システムのいくつかの不確定要素の調査分析を注意深く勧めて事故の原因に迫るも、事態の打開アクションには危険が伴うことが判明。被験者たちに重苦しい空気がのしかかるも、疑似生命体と一人の被験者の英雄的な行動により、事態は打開され、被験者たちは帰還することができた。
しかし、事態を打開した当の被験者は帰還することが出来ず、特異点に巻き込まれてしまう。この当の被験者が本作の主人公。
主人公が再び意識を取り戻したとき、見慣れぬ場所に放り出されていた。リアル世界とも交信できず、ただ世界をテストするためのいくつかの機能は依然と変わらず使えるようだった。暫く旅を続けるうちに自分が今いる場所を仮想世界だとは思えなくなり、この世界こそが現実なのでは?と錯覚すらするようになる。
テストしていた頃に比べこの世界の社会は発達し進歩していた。以前封建制度が続いているようだが、いくつかの大きな勢力が出来ていて人類の版図も広がりつつあるようだった。集落や町で少しづつ情報を得、一つの仮説にたどり着く。さまざまな伝承や社会の変化から考えられることとして、先の事故の発生から500年程度の年月が過ぎ去った後。リアル世界と仮想世界との時間軸がどういう関係になっているのか、交信ができない今では知りようもない。現実世界ではどの程度の時間がたっているのだろう・・・。
さらに情報を得るため、この世界における賢者、長命種を探し求めて広大な世界を旅してゆく。野には怪物等も出現しヒトには危険な世界だが、世界に干渉する機能をつかい危機を乗り越え、やがて500年前の大災厄を超えて生きながらえている伝説的な長命種の存在の話にたどり着く。シュニー・ライザー、その名は奇しくも、彼が以前支援役としていた疑似生命体と同じものだった。
この物語、シュニー・ライザーとの再会がとても感動的です。
消えてしまった主人公を探して求めて500年。サポートAIのような存在だった彼女も深い学習を繰り返して自我のようなものが目覚めており、再会をきっかけとして次第に感情が爆発してゆく、という妄想。