Soul salvation

このブログ過去記事において幾度かふれてるよーにつねづね人の自由意志決定になんらかの量子効果がかかわっているのではないか?という漠然とした妄想をもっているのだけれど、それは世間一般的に量子脳理論(Quantum mind)と呼ばれているらしい。とゆーわけで調べてみた。

量子脳理論。量子意識ともいわれ、自由意志の原理に波動関数の収束を持ってくるといったものから、意識の構成単位が素粒子よりも微細な存在であるとし次元に囚われない(死後宇宙に拡散する)など、調べてみるとなんとも眉唾な理論であるが、明確に否定されているわけでもないらしい。
おおよそ2000cc、310Kで動作する脳のスケールで量子効果が直接機能の系実現に作用するというのはなかなか考えづらい(量子的振る舞いの制御システムスケールに対して脳は複雑過ぎる。例えば熱雑音による量子効果の破壊など)が、量子脳理論を提唱するハメロフ氏はブログで次のように語っている。

Actually, the brain is looking more like an orchestra, a multi-scalar vibrational resonance system, than a computer. Brain information patterns repeat over spatiotemporal scales in fractal-like, nested hierarchies of neuronal networks, with resonances and interference beats.

マルチスカラー振動共鳴システム・・・時空を超えたスケール・・・おおう!胸熱です。

氏は脳の中でコヒーレント振動によるマルチスーパースカラで動作する分子オートマトンとして微小管(マイクロチューブ)を上げている・・・細胞骨格であり細胞分裂装置の役目を持つタンパク構造体と私が大学で学んでいたころには教わったもの(分裂時に微小管は構築・再構築される)だが、脳に形成された神経ニューロンはそれ以上細胞分裂しないため微小管がそのまま存在しており、これが分子オートマトンとして量子スケールの情報処理を行うというものらしい。ニューロンの発火「スパイク」と、これらの微小管=分子オートマトンがコヒーレント振動でビート干渉、オーケストラし、意思の決定を行うというもの。(「Orch OR理論」参照)

微小管はチューブリンのヘテロダイマーを基本構成単位とする外径25nm程度の中空の円筒状繊維であり、2種のチュブリンサブユニットが縦方向に直鎖状連結しらせん状に円筒を形成している。この微小管に様々なタンパク質が結合し機能することは知られているが、理論によるとこのチュブリンサブユニットの格子と結合タンパク質(MAP)とが二次元ブルースイッチングマトリックスとして機能することを示唆している。分子のサイズから素粒子のサイズには飛躍があるような気もするけど、チューブリン双極子の電子雲に磁気モーメントから生じる電子スピン、という感じで量子プロセスにつながっているようです。

量子プロセスはニューロンシナプスおよび膜の活動と相関し、調節し、それぞれの継続的なシュレディンガー進化したプロセスは、量子状態の「客観的縮小」(「OR」)の特定のディオシ・ペンローズ(DP)スキームに従って収束する・・・量子重ね合わせがオーケストレーションされ認知情報が染み込み、統合および計算が可能である場合、オークORが発生し、DPスキームに従って意識する瞬間となる・・・。この辺論文は難解ですが、量子効果が観測により収束しそれが意志の原理につながっているという論拠の模様。高低差を持つ複数の振動=クロックが共振、共鳴、干渉し組織化されるという考えも面白い。

熱雑音に関する考察としては(量子効果をマクロスケールで系するには絶対0度が必要)、比較的高い温度での超電導も観測されていることを例に挙げ、生物学的な熱的メカニズムにより量子コヒーレンスを促進しているとある。また、13億年前に真核生物が現れて微小管組織が(ミトコンドリアのように)共生するようになった結果、カンブリア爆発が起こったという考察(原始意識(主体的に相互作用を起こす存在)が生物の進化を促進したッ!?)も興味深い。

<サマリ>
・神経微小管は認知と意識に直接必要
・微小管は協調ダイナミクスによって通信する
・微小管で量子コヒーレンスが発生する
・微小管量子コヒーレンスはアクチンのゲル化によって保護される
・巨視的量子コヒーレンスは、ギャップジャンクションによって相互接続された数十万のニューロンとグリアの間で発生する
・意識的なイベントに関与する神経組織の量は、イベント時間に反比例する
・摂動のない孤立した量子状態自己崩壊(OR)
・微小管ベースの繊毛/中心小体は量子光学デバイスである
・微小管の活動の重要な程度が進化中の意識を可能にした

物質→原子→素粒子という関係と同じく自然界はニューロコンピュータ→量子コンピュータという一種フラクタルな関係を持っており、その最深部に<意識>という階層を想起しているようにも読め、もし意識の根源的な素が素粒子よりも小さいのであればそれは時空を超える・・・という超時空オカルト妄想。

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