妄想ノード。ダイジェスト風にエピソードをはしょって話をまとめるのもなかなか難しい。なんとしても"妄想レコーダ"とかを開発しないと。キーワードを設定しといたら、自動的に好みの妄想をまとめて記録してくれたり、自動的にチャプターをつけてくれたり。
あと、元ネタにもリンクを自動的に貼ってくれたりすると便利なんだけど。
■ゴシックドラグーン
「わたしのアトリエにようこそ」
のどかとさえ言える田園風景の中車を走らせていたミュハイルが、線路の傍に車を寄せると、ほどなくして一両の蒸気機関車が現れた。レトロな外見だが、VSOCにも決して引けをとらない青い豪華ワゴンが牽引されている。
「……っていうか、これが!この列車がオマエのアトリエなのか!?」
「DampflokomotivenのゼロワンをベースにEmpire State Express No.999風に改造してみたんだけれど。どうかしら」
音もなくワゴンの扉が開き、折りたたみ式のタラップが降りて来る。メイドさんとしか思えない美人の女性が出迎える。
「お帰りなさいませ。お嬢様」
給仕たちによって車ごと貨車へと積み込まれるアルテラ。客室に案内された護法寺。マホガニーの内装、トルコ絨毯の床、なんだかよく判らないが豪華な調度品によって飾られた室内はまるで映画に出てくる王様の一室のようだ。外見は全くの蒸気機関車だが、魔法の力で動く機関車を先頭に、ミュハイルの自室を兼ねるアトリエと、食堂車、客車、戦車専用貨車によって編成される。曰く秘密の契約によってヨーロッパ全線への乗り入れとダイヤへの割り込みが可能とか。移動する魔法使いのお城といったところか。
アトリエに近い寝台に寝かされるアルテラ。心配そうに見守る輪の傍で<観測者>と呼ばれるクラッシックな機械を用いて丹念にアルテラの全身を調べ始めるミュハイル。既に聖リトアニア結界の影響下にはなく、レイラインのパスも通っているはずだ。輪はかいつまんでミュハイルにアルテラとの出会いのことを話す。
ドラゴン、に関する資料を検索する。人類がこの大地に繁栄する前に栄えた伝説の種族。霊体。念積体。
アルテラの眠り。それは、封印の解除が完全ではない。剣の支配力が強まっているためと考える。アトリエの端末は協会本部とネットしており、イギリス紋障院(Symbol)に情報を照合する。優秀なコンシェルジュが対応。輪の持つ剣について調べ始めるミュハイル。バビロニアの剣について。……この剣は……なるほど……。
「ほんとのこと、知りたくない?」剣の制御方法を輪に叩き込むことを約束するミュハイル。
「そうと決まれば、ゲヒテンスタインの行方を探るのは協会の情報網に頼るとし、まずは腹ごしらえとしましょうか」