Sacramentomb
油断しているとあっという間に半年経過してしまうという・・・
墳墓とは死者が埋葬された築造物のことである。埋葬を行うということは死という概念を理解しているということであり、言い換えると埋葬する種族は精神を持っている、ということになる。古来よりヒトはこの死という現象に対してて、時に肉体と魂の死を分離したり、あるいは肉体の復活に挑むなど自然の摂理へと抗ってきたが、これらはヒトが、互いに作用するものであるにもかかわらず精神活動と肉体活動との間に大きな隔たりを感じていることに起因するもの、といえる。肉体は精神活動である魂の器であるという思想だ。
有史以前、埋葬は残された者たちが死地へと旅立ったものと決別するために機能していたが、ある時代を境に、死に際して肉体の死の先にある世界(来世)に備え魂が散逸するのを防ぐための装置が生み出された。これが墳墓のアーケタイプであり、サクラメントゥームと呼ばれる。これはいってみれば人の”業”そのものである。
七種類いたといわれるかつての人々は神々の世界より”この世の真理”を手に入れた。理の力により人の世は栄えたが、神罰が下り天変地異によって文明は崩壊し、人が手にした”この世の真理”は世界中に散逸してしまう。旧世界の末裔たちは、真理を失い蛮族と化した新人類(現代人の祖先)の世界で、(“しるし”と呼ばれた)真理の断片を持って現人神となり新しい世界に文明を起こしたが、絶対数の減少によりやがて種として衰退し来世での再起を願って霊廟(サクラメントゥーム)にて眠りについていった。コンピュータに例えると肉体がハードウェアであり、魂はソフトウェア、精神活動はメモリィ上での実行、死とは電断とハートウェアの損壊であり、サクラメントゥームは記憶メディアのようなものといえる。来るべき再起の世界に備えて今世で築き上げた富や力を具現化したものを自身とともに埋葬した。
神人の基盤を受け継いだ権力者や賢者たちも、これを倣い、受け継いだ神代の技とととに墳墓を築いていった。(現代の墓地・墓標にもわずかにではあるが、こうした装置としての名残が残っている)
やがて蛮族の中からこうして埋葬されたお宝を狙って”墓泥棒”を生業とする者たちが現れる。金目のものを目当てにした俗な連中が大半を占めたが、中には霊廟に秘められし霊妙な力(世界の真理に迫る力のしるし(奇蹟))の存在に気づき、これらを収集し体得するもの(魔法使い(ウィザードリィ))が現れた。これら専能化した”墓泥棒”の一党が、やがて中世に向けて旧世界の知啓を集め探索研究するべく組織化されていく。これが探索者協会の始まりといわれ、やがて近代に入り、かつての人々が手にした”この世の真理”の復元という使命(ドグマ)となって(ロンドンにある協会本部にて)遂行され続けている。こうして旧世界の”真理の断片”は連綿と故人から人へと、まるで食物連鎖のように吸い上げられ次第に集約されていく。
中世に入ると、ネクロマンシー技術の進歩に伴い人造人間の開発が活発化するなど霊格の高い死体の需要が高まったため、肉体を目的とする”墓泥棒”も横行する。(中世においても貴族階級や支配階級の間にはまだサクラメントゥームの技が残っていた)。黒医術師の助手が作り上げたつぎはぎの怪物が有名だが、高名な黒医術の手によるものは眉目秀麗なる黄金比の完全人造人間であったらしい(現代にいたるまで稼働しているというもっぱらの噂)。
いついかなる時代にもこうした”墓泥棒”に備える罠や仕掛けにより墳墓は永遠に守られ続けている(墳墓境界と呼ばれる結界によって秘匿されている)が、来るべき来世を待つ埋葬された当人が最深部にて最悪の怪物となり果てているケースも少なくはない(月面にあるといわれているものや、探索者協会がダンジョンとして管理しているものを含めるとその数は数千にも上る)。
一方、建造物として誕生した墳墓だが、この霊的な装置を洗練しヒトのサイズまでにコンパクト化しさらに完全可動化してしまう秘儀もあるとか・・・という妄想。
ケスラ
人類は何種類もいたのかー
諸説あるんですよ。
テステ
ケスラ
どうして一種類だけ残ったんだろうねー
それな。
テステ
ケスラ
神々の世界ってなんなん?”この世の真理”とかぼかし過ぎやない?…手抜きか!
それなー
テステ
ケスラ
・・・ダンジョンって墓って理解であってる?
神(怪物)を閉じ込めるためのものとか、地の底に棲まうものどもの街とかいろいろあるんですよ。
テステ
ケスラ
うちらは何のためにダンジョンに潜るの?
何かを集めてるらしいですよー。スタンプですかねー
テステ