Urban Legend
サイカノに登場するオーバーキネシスを観測した機関についての覚書。
2015年には稼動に入るといわれている神岡に建設中のLCGT(Large-scale Cryogenic Gravitational wave Telescope)はKAGRAという愛称に決まったらしい。LCGTってなんぞ?って感じだけど大型極低温重力波望遠鏡って感じになる。重力波っていうのは光速で伝播する時空のゆがみ(文字通り時間と空間がゆがんでいる、時間と空間は重力によってゆがむ。重力源の運動により重力波が発生する、というアインシュタイン先生の予言)のことでLCGTはそれを観測するための設備、ということになる。
いわゆる干渉計型検出器でその原理はレーザーを光源としたマイケルソン干渉計。わたしも詳しくはないのだけれど、単一光源をスプリッタで二つに分割し別々の経路を経て反射して戻ってきた光を重ね合わせることで観測される干渉縞より対象物を計測するという。対象物の形状測定は一般用途だけれど重力波の検出は二つに分かれたレーザー光が鏡に反射し再び戻ってくるまでのその過程において重力波を受けることで検出される干渉縞を見つけること。なのでその長さや精度がLCGTのスペックを決める。ビームスプリッタを中心に一片が3,000メートルのArmを二つもち、サファイヤで造られた反射鏡を20ケルビン(約-253℃)まで冷却する(KEK(高エネルギー加速器研究機構)&住友重機械(株))ことで振動を抑えるという。こうした重力波検出器はハノーバーやワシントン、ルイジアナにも設置されており、これらがネットワークすることで重力波検出源の特定をも可能となる。
こんな施設が神岡の地底にいつの間に建造・・・ちなみにその総工費は155億とか。
要するに約100年前アルバート・アインシュタインが妄想した宇宙像=世界像に対する追試なのだけれど、高エネルギー宇宙物理(チェレンコフ望遠鏡アレイ計画(Cherenkov Telescope Array; CTA)も興味深い)の行き着く先はどんな世界なのだろう。既に宇宙は可視光線だけでなく実にさまざまな観測可能な事象とそれら相互の方程式によりその全容を見せつつあり(アインシュタインの望遠鏡)、それらは実在する実験室ではなくスパコンの描く仮想現実にて実験が可能となってきた。そういったものの行き着く先が世界に何をもたらすのだろう・・・科学者の誰かがそんなことを考えながら舵を切っているのだろうか、それともそれに投資する何者かの意思があるのだろうか。
話は変わって変わって。
ずっと放置していたAWSを使ってみた。(いつの間にやらAPIの仕様が変わってアソシエイトIDも登録)
都市伝説ものということでは面白い『フィラデルフィア計画』。テスラ・コイルを駆逐艦に搭載しレーダーの効果を打ち消すという透明化計画実験が謎の怪現象を引き起こしその事実を軍が隠蔽した、というもの。テスラなる人物はサイカノにも関係人物として登場するのだが、なかなかにオカルトで素晴らしい。この怪事件を映画化した『フィアデルフィアエクスペリメント』はTVで一度だけ見たことがあるのだが詳細は記憶になくその鮮烈なラストシーンだけが深く記憶に残っている。ありがちな、と今ではいわれるかももだがこういうテイストはすごいよね!