学園帝國デウス・エクス・マキーナ:その2:帝國の空隙

漫然と描いててもいけないので、シリーズ展開を意識しながら描く。擬人化シリーズもそのうちの一つだけど、この『学園帝國』もそんなシリーズの一つ。
コンテンツが無くて寂しいので過去日記を編集してみる。学園帝國第二弾『帝國の空隙篇』!
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帝國の空隙(Void of the Empire)

バーンナックル!少女の両の手が炎に包まれ、火達磨になる不良たち。成績優秀、素行不良、一匹狼、大好物は辛子明太子”…ツインテール番長と若干キャラがかぶっているのかもしれないが陰陽五行の力の属性をもついわゆる「番長」戦争もの。
『学園の中枢と呼ばれ全生徒を力と恐怖で支配する唯一無二のバトルロワイヤルシンボルである学園帝國大時計塔(インペリアルタワー)から最も離れた学園帝國の辺境校舎第拾三号棟、通称”帝國乃空隙”と呼ばれる校舎では「風紀」や「自治」の影響がもっとも薄く、世は麻のごとく乱れ、痩せた教室の中で生徒達はワイルドバンチやヘルズエンジェルスなどに代表される無法者集団の襲撃に曝されて学級崩壊に脅かされる日々を送っていた。ここは更迭教師と呼ばれるいわゆるドロップアウト組の管轄する教区であり、べらぼーに戦闘力を有する「自治」「風紀」の影響が薄いことをいいことに無法集団によって無力化され、事実上の力と技の支配するバイオレンス学園を築いていた。
そうした荒れた教区である辺境校舎第拾三号棟、通称”帝國乃空隙”にてある日、学園の秘法書である『帝國の心臓』が発見される。大帝國図書棟より「100年戦争」のころ紛失した禁書の一つで学園大統一たらしめる「絶対なる力」に関する方術を封印せし書といわれる宝物だ。その噂を何処から聞きつけて、『十二姉妹』と名乗る戦技集団が”帝國乃空隙”を襲撃し一般生徒を恐怖に陥れる。しかし、その危機に際してふらりと現れた流れ者の少女が一宿一飯の恩義に報いるため一般生徒を助け『十二姉妹』の四女”夢幻のリヴァイアス”(すんごい縦ロールの少女)を倒してしまう。彼女の名は焔乃さくみ。いわゆる在野の「番長」である彼女が”帝國乃空隙”を舞台に一般生徒を救うため『十二姉妹』との全面対決、また『帝國の心臓』を巡って「特命司書」と「副生徒会長」も絡み合い物語は進んでゆく。。。』

校舎第拾三号棟(the thirteenth division)

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校舎第拾三号棟の歴史は古く帝國の黎明期”百年戦争期”にまで遡る。かつては全校生徒から万魔殿(パンデモニウム)と呼ばれ恐れられた帝國第零号棟の広大な跡地に吹き抜け多層構造を持つ高層建築校舎が連なるように幾棟にもわたり連設された。この高密集型高層建築校舎は後に建設された多くの校舎のモデルとなっている。ひとときは学園の中心的な校舎として栄えたこともあったがクリスタルナハトと呼ばれるクーデターによって帝都遷都が起こり、最も遠い学園棟、第九号棟に学園帝國大時計が建造されると地脈の流れの激変に伴って霊脈を保ってきたタオ・ルー達の離散と複合型購買施設ランプーアダムスの移転などから栄華を誇った第拾三号棟は次第に荒廃していった。「自治」や「風紀」の勢力が弱体化するとともに第拾三号棟は「部会」に属することができない非合法課外活動集団 “幇”の進入を許す。生徒会申請を通さない彼らの無秩序な都市計画によって非合法増築や無数の連絡通路などが増築されまるで”龍骸”のような多層迷宮に変貌を遂げた帝國校舎第拾三号棟はやがて非合法な売買や喫煙などを黙認する無法校舎への道を落ちてゆく。

ただでさえ広大な校舎は増築改築を繰り返すうち空中回廊や地下壕、連絡路も次々に作られ同じクラスの生徒でさえ別学年の教室に足を踏み入れれば迷う。そのためここにはマッパと呼ばれる専門の案内人が存在する。当然生徒会非公認の集団であるがこの無法のゴッサムシティにおいて彼らはまだ全うな組合である。(“口先案内人組合”などと揶揄されたりもするが)
『帝國乃空隙篇』はこの稀代の大迷宮で行き倒れになりそうだった不良少女とマッパの女の子との出会いから始まる。

マッパ(mapper)

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88連絡縦坑で行き倒れになっていたサボりの不良少女を助ける少女邑湖。幼少組から慣れ親しんでいる学校とその生まれながらの超方向感覚を以ってマッパになったのはいいけれど、生来引っ込み思案な性格と地味な風貌とそもそも人が苦手なため、案内人としてはほとんど実績がなく暇さえあればもっぱらゲートポインティングをやっている。クラスにいてもあまり目立たず何度席替えをしても後方窓際になってしまうとかそんなの。そんな自分とは(性格もバディも)正反対な不良少女に次第に魅かれてゆく。

邑湖が手にしているものは携帯電話ではなく(携帯電話としての機能も兼ねているが)マッパ(口先案内人組合)が管理する”なびすけ”と呼ばれる携帯端末。ナビゲーション・ゲート・スケジュール・ダイアルというのが正式名称でマッパのサーバと芯立天接続(しんたてんせつぞく)し時事刻々と更新される第拾三号棟の経路データベースにアクセスすることができる。誰もが組合に申請することでマッパになることができるがまず自分自身が棟内で迷子にならないくらいに精通していなくては話にならず、ある程度のサバイバル能力も要求される。加えてこの”なびすけ”を使いこなすには大数のデータの海から目的の経路を組み立てるなどそれなりのスキルが必要だ。

またマッパには道先案内のほかにゲートポインティングと呼ばれるミッションを請け負う。ゲートポインティングとは校舎内の経路を探索し端末にその成果を入力する作業でありこれがマッパのデータベースを更新する元データとなる。実績やポイントを挙げることで組合からは”鍵”が貸与される。多くのマッパは腰に鍵の束を下げておりこの数で自らの能力の高さをアピールする(らしい)。この鍵は数ある特別教室や準備室の扉をあけるためのものであり、上位のマッパにはそれなりの役得もあるということらしい。一方一部の過激な学生たちを始めとして外部からこの第拾三号棟へ進入し建物の迷宮化をすすめる謎の非公認組織もあとを絶たない。「自治」や「風紀」の目を逃れていわゆる”お宝”を隠すのにもこの帝國乃空隙は好立地であるのだ。それゆえに御法に触れる転移トラップや”くるみ割り(ナッツロッカー)などの”自動番犬”などが放たれている危険な区画=箱も多い(ここでは建物の区画を”箱”と呼んでいる)。オニキスタワーと呼ばれる黒い箱には色の迷路をある順序でめぐることで通過できるセキュリティがあるとかないとか。

また惰弱ながらも「運営」側の設置するセキュリティも存在し(こちらは教職員の手により危険な区画から学生たちを隔絶するために箱の連絡通路に電子式のアイリッシュバルブが備えられている(通称:関所))定期的にパスが更新されているが、こうしたパスやセキュリティの情報も組合を通じて入手することも可能だ。

12姉妹四女:リ:バイアス-アンプレス(Re:bias Ampless(fourth of Twelve Sisters))

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『12姉妹四女:リ:バイアス-アンプレス。ふたつ名は”夢幻のリヴァイアス”。主な技、ゲドゥルト・フェノメーン。得物はヴァイタル・ガーダーでリ:バイアス自身の分身である「ヴァイア」を繋がった多数の「パペットワイヤー」によって遠隔操作する。また、変動重力攻光学を用いた幻影をよくする。

ブルーノートにその存在を記録されている数少ない姉妹の一人。それによると”伝説乃ぶちょ列伝(民明書房刊)”にも記されている大空間流子(だいくうま・りゅうこ)に率いられた第三十八期の超量子力学研によって超重力崩壊を起こした旧八号棟の生き残りであり、その過程でプラズマ雲を自在に操る能力を手に入れたという。プラズマ雲によるフレア「げ、げどるとぉ!ふぇのめーん!」をはじめ「御世!う、うちのばいたるがーだぁああ!」などのいわゆる武器破壊超必殺技を携えていちはやく崩壊した旧八号棟の残党を調伏し、風紀の駐屯基地を襲撃したアンプレスは重力崩壊の混乱に乗じて時の生徒会を相手に武装決起を起こす。後にいう”アンプレス変動重力の乱”である。

重力崩壊はおおよそ60基からなる旧八号棟校舎の8割を全半壊させ爆心地にのちに”ドラゴンズヘヴン”と名づけられる変動重力ホールを残していた。すでに学園帝國の権威である生徒会「自治」はもとより混乱に乗じて購買の備蓄品や風紀駐屯地に保管されていた武具に群がる反抗勢力や血気逸る一般生徒などによるゆわゆる”祭”を鎮圧するために風紀の壱番隊などがすでに出動していたがその間隙を縫って武装決起したアンプレスの一群が疾風迅雷のごとき神速で中央校舎に攻め上り一時は学園帝國大時計塔(インペリアルタワー)まで数キロの地点まで戦線を延ばすに至っていた(この距離は時点での帝國歴代反乱事件のタイ記録だった。一時は虎の子の”踊る人形”を投入する騒動になっていた)が、わずかその数時間後この反乱は鎮圧された。鎮圧後すぐに授業が再開されている記録などからいかに完全に反徒が無力化されていたことがわかる。鎮圧の事実は一切が不明で(もとより権力側の「実権」の行使に関しての情報は制御される)一説によると「部会」の介入があったともいわれる(ただし、これは事の発端が部会に関するものであったため生徒会の流言飛語管制ではないだろうか)。

この反乱戦争で実に10名以上の「コテ」を倒したアンプレスは瞬時にして「名無し」から「銘付き」に昇格。変動重力光学技が特に派手なので「夢幻」のふたつ名を手に入れた。その後30日にわたって消息不明となり単位の取得が危ぶまれていたが辺境学区にて12姉妹の一人として行動していることが確認されている、縦ロールハンパないから間違いない!、とは我らが図書委員長の言。』

12姉妹三女:大覚なゆた(Nayuta Daikaku(third of Twelve Sisters))

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『12姉妹三女:大覚なゆた。ふたつ名は”つむじ風”。主な技、闘技神砂嵐。
「生徒会」や「部会」といった学園の表の権力階層からドロップアウトした力ある生徒を「在野」と呼ぶが、「在野」の中でも抜きん出いる能力者を特に「番長 (あるいは番格、番長格とも)」と位置づける。「番長」には、いわゆるグラディウスや五輪大戦(いわゆる大運動会)のようなスティタスがあるわけではないが、学園帝國全土に張り巡らされたマトリックスと呼ばれる端末超電磁情報網内に草の根的に構築されたデータベース(セブンズヘブン)と端末にアクセスする不特定多数の全生徒達からの情報提供によりその実力評価が細かく格付けられている。ベースとなるデータは帝國の保健省から漏洩しているのではないかと噂される春の身体測定のデータベース(判明している「技表・コンボ・武器破壊必殺技」などを含む)と「対戦成績」であり、この草の根的匿名巨大掲示板もとい巨大データベース(セブンズヘブン)のシステムが戦国時代さながらの群雄割拠を現出せしめている。(ちなみに「風紀」と「図書」には別の階層化の仕組みがある)

「番長」クラスにもさらなる階層は存在し、真に力を持つマスター番長は特にコードネームで呼ばれ(「銘付き」「コテ」などと呼ぶ)、その他の「名無し」とは一線を画す。帝國に現存する戦技は陰陽五行武闘をはじめ、竜形連環掌などいくつかの流派に分類できる(帝國の百年戦争以前にはこれら分裂している戦技を超越する超戦技が存在していたと噂され、その噂の裏づけとなるべき証拠の一つに「帝國の心臓」がある)が、「コテ」は少なくともこれらの戦技のマスタクラス(継承者)であるといえる。(戦技の習得は基本技の組み合わせによるものである程度階層化されている)
 12姉妹。その存在を知る物は帝國にも数少ないが帝國全土の諜報活動を掌握する帝國新聞部の極秘資料(ブルーノート)にその記録が残されており、それによると12名のうち11名までが「コテ」で構成される超一級の戦技集団であるという。「銘付き」の番長は達人クラスでありいずれも実力伯仲。さらにその過程でコミニティを形成することも多く徒党を組むことはまずないのが普通である。(戦力集中に関しては「自治」や「風紀」の介入もある)12姉妹に関してはその目的や誕生経緯も含めて謎が多いとされる、とは我らが図書委員長の言。』IMG_000580
人の主義主張が多様化して大義のために力を合わせるーとかそういう時代ではなくなっているのだけれど、学園帝國のように力が全て!のようなお話は結構好き。力の衝突は何も解決しないけど単純に「このキャラとこのキャラが戦ったらどうなるんだろう」とかマンガ祭り的なノリもあって、でもでも友情タッグなんてさせてやらない・・・とかとか妄想してるとまた夜が明けちゃう!ひーん。

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