アルキメディアン・スクリューとハイスキュード・スクリュー

a817ba_いろいろと大変なことになっていますが平常運転で。

ただ漫然と描いていてもいけないので妄想しながら描いてみる『群青の夜明け(ウルトラマリンデイブレイク)-最後の世界大戦-』。

150年後の世界。そこは戦争も貧困もない理想社会だった。”都市部”より無償で提供される電力とそれにより半永久的に稼動する人造の労働力(ロボットのようなもの)が人類を様々な労働から解放し人々は宮崎アニメバリの牧歌的な”のどか”とさえいえる農耕社会を展開していた。

そんな世界に漂流者(ドリフター)として暖かく迎えられる量子。海沿いの小さな村に一人で住む少女と友達になる(150年後の世界では地軸変動による環境激変によって海面上昇が進み、いたるところ水の都ヴェニスのようになっている)。遥かな昔の大変動の傷跡を感じつつも何時しか村の暮らしに慣れてゆく量子。
流れ者である量子はいつしか村の子供たちに、自分の生まれ育った世界の話を聞かせるようになる。絶え間なく進化してゆく科学技術、資本主義、原理主義、宗教などさまざまな思想を持つ人々が入り乱れ絶え間なく揺れ動く世界。生きるために働く、働かなければ死ぬしかない、そんな量子が話す150年前の世界の話にとりわけ夢中になって聞き入る少女。<プロバイダー(供給者)>により管理されたこの世界では自由に土地を行き来することはできない。生まれ育ったこの小さな村しか知らない少女はやがて世界のあり方、無尽蔵にエネルギーを供給し続ける”都市”や”供給者”そのものに興味を抱くようになり、量子とともに村を出たいといい出す。

年に一度の村のお祭り、春節祭。そのお祭り騒ぎに紛れ村を出る算段を整える二人。その夜、量子は村の外れで少女が来るのを待っていたが、約束の時間になっても現れない。不安に駆られ家に戻ってみるとそこにはいつものように少女がいた。が、それは昨日までの彼女とはどこかが変わっていた。彼女は外の世界に対する興味をすっかり無くしていた…。
春節祭で行われるある儀式。それは14歳を迎えた少年少女にプロバイダーから予防接種を行うというものであった。腕に残るバーコードのような接種跡。そしてその儀式を境に少年少女たちは大人になってゆく……。

一人村を出る量子。村を見下ろす高台から振り返ると、そこには高さ40メートルはあろうかという三本脚の機械の影がみえる…プロバイダー…その青白い光は間違いなくultramarine daybreakの輝きだった(つづく)。

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最近、黒タイツがマイブーム。そんなことはどうでもいいのだけれど、艦のスクリューというのは未だに人の手で創られているという。航行性能を左右するそれには緻密な加工精度が求められ鋳造から加工まで人の手を離れることは無い。連続局面の加工精度は0.001mm以下、これらはすべて熟練工の手によるもので、こうした技術は継承されなければいともたやすくロストテクノロジー化してしまうといわれる。
スクリューをみるだけでその艦のおおまかな性能が判ってしまうため、潜水艦などのスクリューなどは機密情報とされ見た目にも隠蔽されていたりする。2軸派か1軸派か、あるいは二重反転スクリューか、スーパーキャビテーションか、などなど興味深い話はつきない。

子供の頃にやたらと専門的な話をしてくる大人の人が身近にいなかっただろうか。
特に親戚のうち一人ぐらいは技術的な話ばかりをいって聞かせる大人とかがいたはずだ。皆はあまり興味がなかったのか、だれも其の話の相手をしていなかったが、わたしはその人の話が面白くてあうたびにその話を聞かせて!とせがんだものです(話はチンプンカンプンだったけれど)。

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